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『酒気帯び車椅子』 by 中島らも [Books 作家別_な行]


酒気帯び車椅子

酒気帯び車椅子




大好きな中島らもさん。
だけど、この本は珍しく満足行かない作品でした。

幸せな生活を送っている商社マンがある仕事をきっかけにヤクザと関わることになり
妻子を殺されてしまう。
で、自身もヤクザの暴力によって足を切断する事になってしまう。
復讐に燃える主人公は車椅子を改造し・・・・・。

らもさんらしくなく、後半戦のストーリー展開が書き急いだ印象を与えます。
読み終わってもなんだか不完全燃焼な感じが否めない。
うぅぅん。残念。

あとは後味の悪さもちょっと好ましく思えませんでした。
暴力の描写がきつくて、その部分は読み進めるのがちょっと辛かった。
コレまで読んできたらもさんの作品にも暴力やセクシャルな描写はありましたが
どこか乾いていて、クスッと笑えたり、その後の展開にある種の独特な感情を
与えていた気がします。
でも、この作品のそれはちょっとそこだけ突出してしまっているような気がしました。

ジックリらもさんらしく書かれていたらもっと面白かっただろうにととても残念に
感じた一冊です。
なーんて。プロの評論家でもないのに、ちょっと偉そうかな・・・・。
でも個人的にはあまりオススメできない作品でした。
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『さかだち日記』 by 中島らも [Books 作家別_な行]

さかだち日記 (講談社文庫)

さかだち日記 (講談社文庫)

『さかだち=酒を断つ』という意味のタイトルの一冊です。
とても楽しく、お酒を止めたりちょっと飲んだりの日々が日記として描かれています。
ただその日常は常軌を逸する程忙しい。
勿論ご自身で選ばれた道・・・・・・なワケですが、とは言えストレスやプレッシャーは
物凄かったのではと思いながら読み進めました。

小説が書けないと襲い掛かってくる体調不良。
呑めない代わりに飲む睡眠薬。
そしてその服用故に発生する部分的な記憶喪失。
インポテンツに躁鬱病・・・・・。
作家なのに手が震えて、視力が衰え、自力で文字がかけない日々。

普通に書かれたら本当に凹んでしまいそうな内容です。
だけれども、らもさんの凄いところはそれらの症状を深刻ぶらずに赤裸々に、しかし
突き抜けた明るさを持って描かれる所だとMinMinは思いました。

本の最初と最後には、『アメリカひじき』や『火垂るの墓』でおなじみの野坂昭如さんとの
対談も掲載されています。
野坂さんもかなりアルコールがお好きなようで、非常に話が弾んでいます。
ハチャメチャなトークですが、なんだかお二人とも楽しそう。
破天荒っていう言葉がピッタリの様子から妙な微笑ましさとキュントした気持ちを味わいました。


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『らも』 by 中島美代子 [Books 作家別_な行]

らも―中島らもとの三十五年

らも―中島らもとの三十五年

中島らもさんの奥様・中島美代子さんが「らもさんとの日々」について書いた1冊です。
その赤裸々な内容に賛否両論あるかと思いますが、MinMinは読んで良かったと
思っています。

らもさんとの出会いから亡くなるまでの35年間には、様々な事があったのだと思います。
この本に描かれている事柄以外にも、夫婦として一番の理解者として
乗り越えてきた事が沢山あるんだろうな。
ふとそんな気持ちになり、読んでいてその時間の重みを感じずには居られない
そんな1冊です。

躁鬱。浮気。アル中。麻薬。
波乱万丈の2人の人生ですが、物理的に離れていても、心が冷えてしまった瞬間も
どこかで繋がっている。そんなご夫婦な気がしてなりません。
一風変わった夫婦の形ですが、この本からはらもさんのシャイな姿と美代子さんの
愛情が伝わってきました。

MinMinは違法である限りドラッグの使用を肯定しようとは思いませんし、
アルコールや浮気に逃げるのも好きではありません。
だけど、そういう方向に向かったらもさんのストレスや苦悩も美代子さんの視線を通して
少しだけこの本から読み取れた気がしました。

そして一番感じたこと。
らもさん。お疲れ様でした。


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『生首に聞いてみろ』 by 法月綸太郎 [Books 作家別_な行]

生首に聞いてみろ (角川文庫 の 6-2)

生首に聞いてみろ (角川文庫 の 6-2)

面白かったな。
ただ、「このミステリーがすごい!」1位っていう評価はどうだろう。
ミステリーとしてはちょっと弱い気がしました。
逆に悲劇の人間ドラマとしては非常に良く出来ているというのがMinの感想♪

彫刻家の川島伊作が急死するところからお話は始まります。
葬儀やらでバタバタしている間に、愛娘・江知佳をモデルにした遺作の石膏像の首が
何物かに切り取られ持ち去られてしまう事件が発生。
親族は悪戯とも殺人予告とも取れるその事件の真相究明を法月綸太郎に託します。
事件解決=悲劇だとも知らずに。

先にも書きましたが、ミステリーとしては「普通に面白い」というレベルだと感じました。
読書をしながらパズルをはめていくような解決感をあまり感じられない。
解決していくのを傍観しているって感じかな。

ただ、個人的にはこの作品の暗い暗~い結末が好きです。
誰の心にも「後悔してやまない事柄」って存在しますよね。
仲違いした事や、解けなかった誤解。
明らかに出来ない欲望やら、そこから発生した間違った行動。
この作品では様々な人のそんな感情が絡み合って最悪の結末を迎えます。
それも絶対に立ち直れないくらいのレベルで。
今回の読書では人間の愚かな面がミステリーの要素よりも興味深かったな。

暗いのがお好きな人は是非。
その代わり・・・・本当に本当に結末には救いのない絶望感が伴います。


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『神のふたつの貌』 by 貫井徳郎 [Books 作家別_な行]

神のふたつの貌 (文春文庫)

神のふたつの貌 (文春文庫)

神の沈黙についてミステリーと絡めて描かれた作品。
作風が重い割にはキリスト教についてあまりご存知ではないのかなという気がしました。
知る前に独自の考えに固執する事は非常に危険です。
そしてその危うさが作者と主人公・早乙女の姿からダブって読み取れるのは
作者があえてそうしているからなのか?
それともたまたまそうなったのか・・・?

田舎の牧師の息子として生まれた早乙女。
彼は神の存在を身近に感じたことがない。それゆえに過度にその福音を求めている。
そんな早乙女は殺人を介して神に近づこうとするが・・・・。

なんでミステリーと宗教を絡めたのかな?
異端児を描いた作品だったら、『イグナシオ』の方が短い中にもコンセプトがしっかりしていて
面白かったと個人的には思います。
そして、神の沈黙について描かれた物の最高峰としては遠藤周作さんの
『沈黙』が素晴らしい。
どちらもがミステリーなど他のジャンヌに逃げずにしっかりとキリスト教と向き合っています。

それらに比べると非常に稚拙で退屈でした。
それ以上の感想はないなぁ。
今まで結構貫井徳郎さんの本を楽しんできたので、今回は非常に残念でした。


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『ロカ』 by 中島らも [Books 作家別_な行]

ロカ

ロカ

未完成の作品です。
表紙の『近未来私小説』の表示が泣かせる・・・・。
らもさんにはこの作品を完成させるだけの未来すら用意されていなかったんだなと
思うと、大ファンとしては非常に悲しい気持ちになります。

正直に言うと、らもさんの晩年の小説は同じ所をグルグル回っている印象があります。
焼き直しが目立ち、初期から中期の作品から感じられる斬新さや鋭さが
失せていた事は認めざるえないと思います。
それゆえに、「才能が枯渇した」という評価をされる方もいらっしゃいます。
それに大して、ファンを自称するMinも反論はしません。
色々な考え方があるしね。

ただ、個人的にはらもさんの文章や感覚、そしてその語り口は非常に心地良い。
どんなに同じような事が書かれていても、読んでいて飽きない。
もうこれは好みの問題だと思います。
例えば、漫画で昔『シティーハンター』ってあったじゃないですか?
Minからしたら最初の数冊読めばもうお腹一杯。
毎回同じ事やってるって印象が強いんだもん。(僚さんは格好良いけど・・・。)
でも、好きな人は単行本をぜ~んぶ揃えて繰り返し読むわけですよ。
あのマンネリが心地良いという友人も沢山居ます。
Minにとってはらもさんの作品がまさにそれ。
なにはともあれ「読んでしまう」んです。

さてさて、本作品のご説明&感想。
老作家・小歩危ルカが主人公。
かつてはヒットを飛ばしたルカは生活の中の煩雑な事柄を避けるように
一人新宿ホテルに住んでいる。
相棒はダブルネックギター「ロカ」だけで、そのギターを入手してからは
どこへ行くにも、どんなに重くても「ロカ」を連れて出掛ける。
気難しく一筋縄では行かないルカと、彼の価値観やロックを通して知り合った人々との交流。
・・・・・の先にあるものが描かれる筈だったんだけど、作品はそこで絶筆。
これからと言う場面でお話が終ってしまっているのが本当に残念です。

ルカの姿はらもさんの姿。
そう感じながら読むととても切なくて、喪失感が非常に強く胸に迫ってきます。
未完成の作品だし、お勧めはしません。
でも、らもさんが大好きな方には感慨深い作品だと思います。


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『天使の屍』 by 貫井徳郎 [Books 作家別_な行]

天使の屍 (角川文庫)

天使の屍 (角川文庫)

貫井徳郎さんの作品って、毎回憑かれたように読み進めてしまう。
そして、読み終えるといつもブルーな気持ちになってしまう。
・・・・でも、次の作品が読みたくなる。
中毒になるお話が多いように思えます。
今回ご紹介するこの『天使の屍』もそんな1冊。
読み始めたが最後、時間を忘れて一気読みしてしまいました。

青木優馬。中学2年生。
思慮深く、特別問題行動があったわけでもない少年は、ある日飛び降り自殺してしまいます。
残された家族にはその動機は全く分からない。
父親は自殺の真相を自分なりに突き止めるために息子・優馬の同級生達に接触します。
しかし、そんな中、優馬の同級生たちは次々と息子同様に自殺を図り・・・・。

単なるミステリーだと思って読み進めていたのですが、それ以上の感想を持つことになりました。
子供の理屈。子供の理由。
我々大人なら一蹴してしまうような瑣末な事柄が、子供の社会においては
何よりも重要だったりするんですよね。
そして、大人と子供の間に存在するそのギャップが次々に暗い落とし穴に豹変してしまう。
もちろんこれは小説だから、その極限を描いています。
だけれども、そこに描かれている青少年の姿は非常にリアル。
最悪の事態に無防備に陥っていく彼らの姿に、多くの読者は絶対に胸を痛めると思います。

優馬を含めた同級生たちが最悪の結末へと導かれてしまった一番の理由。
MinMinは「その若さ」だと思いました。
不安定ゆえに魅力的であり、年を重ねて振り返れば一番輝かしいその若さが
深い闇から逃れられなかった最大の理由になってしまう。
その無情なまでの設定に身震いしながらも夢中になって、救われない気持ちを持ちながらも
夢中で読み進めている自分が居ました。

うぅぅん。こういう作品を書く貫井徳郎さんってどんな人なんだろう。
他の作品ももっともっと読んでみたいと思いました。
(ただ、読書後は明るい気持ちになれません・・・・そこだけご注意を!)


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『リミット』 by 野沢尚 [Books 作家別_な行]

忙しくて久々の更新ですが、いきなり感想文♪
通勤中、やはり本を読むことが多いので、これからも引き続き感想文は
定期的に書いていけたら良いなと思っています。

リミット

リミット

で、すでに故人ではありますが、今回はミステリーの大御所・野沢尚さんの本です。

連続幼児誘拐事件を担当している刑事・有働公子。
一人の警察官として対峙していたはずの事件に一人息子が巻き込まれてしまいます。
母親として当事者となってしまった公子は犯人、そして警視庁の両方を敵にまわしながら
息子の救出に乗り出します。そして・・・・・。

とっても面白かった反面、恐くて考えさせられる内容でした。
ネタバレになってしまいますが、誘拐された子供達は臓器移植に利用されたり
小児性愛者に売り飛ばされる運命にあります。
お話なのは分かっているけど、読んでいてとても苦しい。
また、公子の一人息子・貴之が危害を加えられるシーンも胸が痛くなってしまいました。
でも、日本ではどうか分からないけれど、実際に子供を売買しているエリアは
いまだに世界には存在しているわけで。
それを思うとさらに胃が痛くなります。

ただ、作品の感想となるとちょっと視点が変わってきます。
まず野沢尚さんの洞察力の素晴らしさに読み終わった後唸る思いでした。
男性なのに、ここまで母性を描ききるには並大抵の洞察力と感性が必要なんだろうな。
公子の母性を前面に押し出しつつ、終盤では思いもよらない人の芽生えたばかりの
母性にも読者は触れる事になります。
そしてその感情の辿り付く所がまた痛くて悲しい・・・・。

Minは読みはじめから公子の気持ちでグイグイ引き込まれてしまいました。
上にも書いたように、結構残酷な部分もあるのですが、それゆえに
「子供を助けなければ!」的な感情が読者にも生まれてくるのかも知れません。
読み終わったあとは公子同様ボロボロ・・・・そして作品そのものとは関係ないのだけれど
何故か「人が生きる」という根本的なところに余韻を感じる自分を発見しました。

これは少し野沢尚さんの本にハマってしまいそうな予感。
何冊くらいあるのかな?あまり残酷じゃないと良いなぁ。
早速Bookoffに行ってチェックしてみます!


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『プリズム』 by 貫井徳郎 [Books 作家別_な行]

プリズム (創元推理文庫)

プリズム (創元推理文庫)

面白くて半日で読んでしまったノワールな感じのミステリー
小学校の女性教師が自宅で殺されるところからお話はスタートです。
で、彼女を取り巻く様々な人々が様々な立場から語る形で少しずつ真相に近づいて行きます。
がっ・・・・・・!

うぅぅん。書いてしまいたいけど、ネタバレになるからなるべくそこは触れず書こう。
個人的には殺された女教師・山浦美津子の性格が、見る人によって違って描かれている
所にとても興味を覚えました。
今までのミステリーって善人は全編と押して善人、悪人もしかりってスタイルが多かった気がします。
だけど、実際に人と対峙したとき、相手から受ける印象ってそれぞれ違います。
Minが「この人優しくて好きだな」って感じる人が居たとして、
世の中の全ての人がそう感じるわけではないですよね?
そんな人が人に対して感じる印象や感想の違いを上手くストーリーに反映させる事で
「一筋縄では行かないぞ」感を読んでいて強く感じました。

そしてその人間が持つ多面性が被害者だけが持つ特殊な人格ではないところがミソ。
全ての人が持つ多面性。
そこに欲望や愛情、憎しみが絡んだ時、感情は反射し、屈折し、分散される。
あながちプリズムのようだとMinは感じました。
中心だけ見たら美しい光でもそれが何から成っているか・・・・・・恐いなぁ。

ノワール系がお好きな方は是非どうぞ!
決して読み終わった後爽快な気持ちにはなりませんが、本当に楽しめた1冊でした。


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『猛スピードで母は』 by 長嶋有 [Books 作家別_な行]

猛スピードで母は

猛スピードで母は

個人的にMinはとっても面白かった♪
表題作プラス「サイドカーに犬」という作品が収録されている1冊。
どちらもMinのツボで楽しくて、ちょっと切なくて。
大切に読み返したい本に出合えた気分です。

「サイドカー・・・・」に登場する主人公の父の愛人・洋子さん。
「猛スピード・・・・」に登場する、主人公の母親。
どちらも、とっても魅力的で、少し風変わりだけど、良い人達だと思いました。
こんなチャーミングな女性になりたいなぁ。
特に洋子さんは無軌道で勝手に生きている風に見えて、実は強くて心遣いが出来て優しい人。
主人公のことも、子ども扱いせず、人として1対1で関わろうとしている姿勢が爽やかでした。

ストーリーに登場する小物もノスタルジーを掻き立てる作用を果たしています。
チョコ
サドルを取り外す自転車
観覧車
祖父母の存在
アイスクリーム
バッグに入った手塚治虫の本
設定されている時代にというよりは、物に付随する自分の過去の記憶に対して
センチメンタルな気持ちになったり。
読んでいて楽しかったし、読書を通して「体感している」という感覚が心に湧きました。

しばらく時間をおいて、またジックリ読みたい作品です。
もちろん人それぞれ好みはあると思いますが、優しい風合いの文章で軽やかに描かれた
素敵な作品です。
ご興味のある方は是非読んでみてください♪


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