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『アヒルと鴨のコインロッカー』 by 伊坂幸太郎 [Books 作家別_あ行]


アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

  • 作者: 伊坂 幸太郎
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2006/12/21
  • メディア: 文庫



Amazonなどではなかなかの評価を得ている作品ですが、個人的には
「まぁ普通だったな・・・」という感想です。
一応ミステリーなのでネタバレはしませんが、ちょっと無理があるというかご都合主義的というか。

主人公・椎名が引っ越してきたアパート。
隣人としてであった河崎という男から書店強盗を持ちかけられるところから
物語はスタートします。
二年前の全く異なったストーリーと並行的に物語りは進展し、最後にはビックリするオチ。

・・・確かに「えぇっ」とは思いました。
でもちょっと「誰=誰」の設定が現実離れしていて納得行かない。
娯楽としてミステリーを読むというスタンスで楽しむにしてはHIVだの動物虐待だのと
ちょっと殺伐とした事柄が絡んでくるし。

ライトでお洒落。
読み易過ぎる気がするけれど、きっとセンスがある作家に違いないと思いつつ、
それ以外の後味が得られなくて残念でした。

もう1冊あるんだけど・・・どうしようかなぁ。
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『だから、あなたも生きぬいて』 by 大平光代 [Books 作家別_あ行]

だから、あなたも生きぬいて (講談社文庫)

だから、あなたも生きぬいて (講談社文庫)

  • 作者: 大平 光代
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2003/05
  • メディア: 文庫

タイトルだけは知っていたこの本。
こんなに凄い作品だとは知りませんでした。

転校をきっかけにイジメにあい、自殺未遂→非行→極道の妻という裏街道を
進んでいた大平さんが、恩人と出会い人生の軌道を大転換。
中卒という学歴から司法試験に一発合格するまでを描いたノンフィクションです。

「変えよう」とするパワーって凄いなと思いました。
それまでのグレていた自分を、自分の意思と努力で180度変える勇気。
くじけそうな時もあったようですが、周囲の暖かい励ましと、何より自分自身の
情熱で大平さんは人生を変えました。

挑戦する前から「無理だな」とか色々理由をつけて夢や希望を捨ててしまう事って
大人になればなるほど多くなってくると思います。
だけど、それは自分を裏切っていることになるんだってこの本を読んで感じました。
大平さんの学生時代の成績は特別優秀だってワケではなかったそうです。
それでも、「自分をいじめた奴らを見返したい」「人生を変えたい」って
本気で死ぬ気で頑張った彼女は、自分自身の手で求めていた物を掴み取りました。

MinMinは去年、ある事情から転職したばかりの会社を辞めなければならなくなりました。
それ以来、表向きは変わらないけど、やっぱり心は腐ってしまって
「なんだか努力しても思い通りに行かないなぁ」なんて日々を過ごしてきた気がします。
けど、そんな風に考えて努力したり挑戦したりする事を止めてしまっては
自分の可能性に申し訳ないと今回の読書から感じました。

自分の中に限界を勝手に作らないこと。
頑張ろうと本気で思ったら、自分も自分を取り巻く環境も変わるんだ!

とっても元気になれる1冊でした。
凹んでいる方に是非読んでもらいたいと思います。力が湧いてきます♪


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『僕がはじめてグループデートをした日』 by 泉麻人 [Books 作家別_あ行]

僕がはじめてグループデートをした日

僕がはじめてグループデートをした日

  • 作者: 泉 麻人
  • 出版社/メーカー: 中央公論社
  • 発売日: 1997/10
  • メディア: 文庫

さまざまな初体験について、泉麻人さんが書かれたエッセイです。
世代が若干違うので「へぇぇ~」な部分もありましたが、だいたい初体験には
いつの世も大間違いや痛恨のミステイクが付き物なワケで。
読んでいて、なんだか懐かしくてくすぐったい気持ちになりました。
自分自身の「初めての○○」を思い出したりして♪

面白本なのでネタバレは控えて、今日はMinMinの「初めて迷子になった日」をご紹介します。
Minは確かその時5歳。
近所だったら一人でテクテク遊びに行ける。そんなお年頃でした。
お気に入りは神社や公園。
それにちょっとだけ離れたところにある金魚屋さんのショーケース。

で、ある日の事。
その金魚屋さんに熱帯魚を見に行こうと思い立ったMinMin。
夏だったのでTシャツと短パンという軽装で早速お店までお散歩です。
テクテクテクテク。
頑張って歩いてやっと金魚屋さんの店が見えてきたとき、MinMinは愕然としました。
・・・・・お休みだ!
なんとお盆休みかなにかでシャッターが閉まっていたのです。
がっくりMinMin。しばらくシャッター前で地蔵のように固まるの図です。
しばらくして、あまりの暑さに帰宅する事にしたのですが、ショックからか道が分からない!
数日おきに散歩がてら魚チェックをしに来ているお店です。
道が分からないなんて絶対に有り得ない!
落ち着け自分!落ち着くんだ!
そんな時に限って蝉のミ~ンミ~ンが異様に大きく聞こえて不安を掻き立てます。
そしてついに・・・・ゥウェェェ~ン。大号泣。
近くを通過中のお婆さんに助けられ、あっけなくママさんがお迎えに来てくれたのですが
あの時は初めての事で本当に本当に不安でした。
マジ、このまま家に帰れなくなったらどうしようって。

先日、実家に帰ったときに久し振りに金魚屋さんまで散歩してみたんですが
その距離の近さに愕然&爆笑!
なんでこんなに近所で迷子になるかね?
ノンビリしたお子様だったにしても、これはちょっと。

なーんて、色々な事を思い出させてくれる1冊です。
勿論本に書かれている内容にも本当に笑わせられて、一石二鳥な作品ですよ。
記憶旅行を楽しんでみてはいかがでしょう?


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『悦びの流刑地』 by 岩井志麻子 [Books 作家別_あ行]

悦びの流刑地 (集英社文庫)

悦びの流刑地 (集英社文庫)

  • 作者: 岩井 志麻子
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2006/03/17
  • メディア: 文庫

ドロドロした作品。(また岩井ファンの友人に本を頂きました!)
岩井志麻子さんの本って嫌だなぁって思いながらも読んでしまうんです。
セクシャルな部分が多くて辟易する反面、ストーリー展開にはそんなシーンも欠かせない。
そしてその展開がどうなるのか楽しみで、読み進めてしまうって感じです。

時は昭和初期。
貧民窟に暮らす盲目の弟は美しい姉が勤め先の料亭から無断で持ち帰る女作家の
書き損じ原稿を唯一の楽しみにしていました。
小説の盗み読みはやがて虚構世界が入り込み、淫靡でドロドロとした幻想にと導かれます。
そして小説がついに結末を迎えるその時・・・・。

少し前にやはり友人から譲り受けた岩井作品を続けざまに読んだ経験からか
今回はなんとなく結末が見える形での読書でした。
それでも、自分が想像している結末が合っているかが気になって気になって。

そして読み終わった時、なんだか「やっと開放された」という気持ちになりました。
先にも書きましたが、読んでいる間決して良い気分ではないんですよね。
個人的にはセクシャルな部分もそんなにのめり込めないし。
ただ何かに囚われたように読んでしまう。
早く終われ、早く無かった事にしたいって思いながら目が離せないんです。

この作品で一番印象に残ったのは姉が弟の名前を呼ぶ部分。
「由紀夫ちゃん・・・」っていう一言の声色まで聞こえてくるくらいに頭に残ります。
貧困と醜悪。性と狂気。
うぅぅん。ファンではないけれど、岩井志麻子さんの頭の中って凄そうだ。


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『うつくしい子ども』 by 石田衣良 [Books 作家別_あ行]

うつくしい子ども (文春文庫)

うつくしい子ども (文春文庫)

  • 作者: 石田 衣良
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2001/12
  • メディア: 文庫

ジャガとあだ名される中学生の主人公。
家族5人で平穏な生活を送っていたある日、ジャガの住む町で9歳の少女の
殺人事件が起こります。
入り乱れるマスコミの報道合戦と住民たちの不安。
そんな中、犯人として補導されたのはジャガの13歳になる弟だったのです。
事件後、両親の離婚や理不尽なイジメなど数々の不幸がジャガに襲い掛かります。
が、ジャガは自分の力で弟=殺人者の心の闇を探そうとします。
そして思いがけない事実と遭遇する・・・・・こんなお話です。

正直なところ、もう少し違う書き方が出来なかっただろうかと読んでいて思いました。
特に被害者の少女が誘い出され、殺害されるプロセスの描写は
いわゆる「酒鬼薔薇事件」をそのまま書き写したといった形。
「酒鬼薔薇事件」の後に発行された吉岡忍さんや高山文彦さんなどのノンフィクションも
随分勉強されたのでしょう。
明らかにそれらからヒントを得たと考えられる部分が多すぎて、辟易しました。

一体私は誰の本を読んでいるんだろう?
酒鬼薔薇事件のルポ?それとも小説?
そんな風に思いながら中盤はページを進めました。

ミステリー仕立てに仕上がっていますし、とても魅力的な文章で綴られていて
ストーリーに乗ってどんどん読める作品なだけに非常に残念です。
もう少し作者の独創性や、「書かずには居られない」個人的な見解や意見を持って
描いて欲しかったな。
それが足りないが故に、面白いけれど希薄な印象をぬぐえない1冊でした。
うぅぅん。結末も個人的には夢物語みたいで嫌・・・かな。


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『グランド・フィナーレ』 by 阿部和重 [Books 作家別_あ行]

グランド・フィナーレ

グランド・フィナーレ

  • 作者: 阿部 和重
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2005/02/01
  • メディア: 単行本

芥川賞受賞作品。
読んでみたシンプルな感想・・・・・この本は随分とハードル高く読者を選ぶなぁって事。
そしてMinは選ばれなかったって事。

表題作はロリコンの男が主人公。
その趣味を妻に知られ、離婚され、映像を扱う職を失った男。
世に起こる事柄も主人公の目には書割のようにしか映っていないようで
現実感の無い生活が続きます。
そんな中知人から聞かされた話によって自分の犯した罪の重さに気が付いた彼は
映像の世界ではなく、言葉の世界へと引かれていきます。
そして、そんな彼の前に自ら死へと導かれうとしている少女達が現れ・・・・・。

いわゆる小説的な展開はほとんどありません。
が、それがMinが選ばれなかった理由ではないんです。
どうしても、どうしてもこの主人公に対する不快感が拭えない。
ゆえに、彼の気持ちに入り込めないのです。
文学だから、そんな事じゃなくて「文体」やら何やらを楽しむべきなのかも
知れませんが・・・・・無理。
読んでいてとても不愉快な気持ちになりました。

主人公が現実にフィルターをかけたようなスタンスを取っているのも好きになれません。
なんだか自分が犯した罪をもそのフィルターごしにしか感じていないような
印象を受けてしまって・・・・・。

うぅぅん。個人的にはハズレ。
本の帯には「文学が、ようやく阿部和重に追いついた。」とありますが
Minは全然追いついていないようです。
それはそれで好みだからね・・・・・追いつかずに居ようと思います。


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『慟哭』 by 貫井徳郎 [Books 作家別_あ行]

慟哭

慟哭

  • 作者: 貫井 徳郎
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 1999/03
  • メディア: 文庫

二重に叙述が絡み合うミステリー。
Minには始めてのジャンヌでした。そして、まんまと騙されました。
くっ、悔しい!でもとても引き込まれて読む事が出来たし、
最後にアッ!っていう展開も楽しめた作品です。
様々なミステリーを読まれている方には先が読めてしまうのかも知れませんが、
綺麗にドンデン返されたMinMinです。

連続して発生する幼女誘拐事件。その捜査が思うように進展しない中、マスコミは
若手キャリアであるは捜査一課長の私生活を暴露し、各社ガセネタに踊る。
そんな中、事件は動き出すのだけれど・・・・。
インチキ宗教団体や現代の家族の形を絡めつつ、お話は進みます。
進んでも進んでも解決の糸口が見えてこないので、どうなるのかハラハラ。
そして、最後に大ドンデン返し!

その結末には胸がとても痛くなります。
あまり書いてしまうとネタバレになってしまうのですが、主人公の気持ちが痛い。
この本の中には、被害者の家族が子供たちとどのように過ごしてきたかなどの
詳細は記載はありません。
人によっては「慟哭するほどの愛情関係が親子間になかった」と感じるかも
知れないほど蛋白です。
ただ、逆に読者は自分自身の『親』や『子供』との関係や彼らに向ける愛情を
そこに当てはめて、自分なりの悲しさみたいなものを登場人物の上に重ねる事が
出来るのではないかなぁと思いました。

ミステリーとしては個人的には☆×5つ。
とても楽しめたし、現代の社会を映すような内容にかなり引き込まれました。
少しだけ気になるのは、作中で犯人が送りつけてくる犯行声明の中身かな。
どう考えても作者が宮崎事件のそれからインスピレーションを受けたと思われて、ちょっと・・・。
また本編が終わった後に
  「特定の事件を思い出す事があるかも知れないけれど、フィクションです」みたいな事が
若干言い訳っぽく書いてある事も少々気になったなぁ。
勿論リアリティを出すために、何か実際の事件からイメージなどを得る事はあると思うのですが
やはり明らかに「これ!」と読者に思わせる描き方はどうかと・・・・・。

それ以外不満な点はなかったし、一定のペースで焦らされる感覚が楽しめました。
貫井徳郎さんのほかの作品はどんな感じなのかしら?
早速ブックオフに行ってみよう!楽しみです。


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『フリークス』 by 綾辻行人 [Books 作家別_あ行]

綾辻行人さんという方のミステリー調の作品。
始めて読むのだけれど・・・・・あまり好きな文章じゃなかったです。

3部構成で出来ている本で、どれも精神病患者を語り手とした、ストーリー展開。
彼らが正常だった頃に巻き込まれた事件の真相を突き止める形を取っています。

なんだか漫画みたいな内容の作品で、ちょっと途中で飽きてしまいました。
あとね、かなりハッキリとオチが途中で見えてしまう・・・・。

うぅぅん。個人的にはかなりハズレ!
ブックオフでもう1冊、この著者の本買っちゃったんだよなぁ・・・・。
そっちが面白い事を期待します。くすん。


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『魔羅節』 by 岩井志麻子 [Books 作家別_あ行]

魔羅節

魔羅節

  • 作者: 岩井 志麻子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2004/07
  • メディア: 文庫

タイトルは口に出すのも憚られる・・・・・。
でも、岩井志麻子さんの書かれる岡山を題材にした作品に惹かれます。
8編の短編からなるこの本。
通常ならその各タイトルもブログに書くのですが、今回はワケあって割愛。
ウブなMinMin、思わず読んでいるところをポポタンに見られないように、隠しちゃった。
なんだか男子中学生みたい。

どのお話もセクシャルな内容。
だけど、その奥に因習が引き金となる、鳥肌物の恐ろしさが隠れています。
そして、その餌食になってしまった主人公たちの悲しさが如実に描かれています。
高熱のせいで物憑きになってしまった少女。
狂ってしまった夫を持つ女。
夫を漁で亡くした未亡人。
ワケあって男性相手に身を売る青年。
それぞれが不幸で、その不幸の先にさらなる不幸しかないような描かれ方が虚しく、
逆にセクシャルな香りが強く立ち上る・・・・そんなお話の数々です。

ただ・・・・。今までのミステリーと違って、Minは読んでいて少し疲れてしまいました。
なんだか濃厚すぎて、読んでいると気分が沈んでしまう。
うぅぅん。Minにはちょっとセクシャルな部分が強烈過ぎてヘビーだったなぁ。
ストーリーに引きずり込まれるような感覚や、岡山のジメジメした感じには
とても惹かれる物があるので、ちょっと残念です。
次に期待しようっと。


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『夜啼きの森』 by 岩井志麻子 [Books 作家別_あ行]

夜啼きの森

夜啼きの森

  • 作者: 岩井 志麻子
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2001/07
  • メディア: 単行本

岩井志麻子さんシリーズ第3弾。
「ぼっけえきょうてえ」→「黒焦げ美人」と来て、今回は「夜啼きの森」。
こっ・・・恐い。読んでいて本気で恐くなってしまいました。
奇しくもポポタンの帰りが遅い日に、寝室で一気に読んでしまい、おウチには一人ぼっち。
うぇぇん。お風呂に入るのも、電気消して寝るのも、恐いよぉ。

昭和初期の岡山の貧困集落。
暗い森を囲んで家々が点在するその村は、夜這いの因習が残り、人々の繋がりが異常に濃い。
そんな閉塞的な環境の中で辰男は幼くして両親を次々と肺病で亡くしてしまう。
暗い噂話がはびこる村で辰男は成長するが、やがて恐れていた肺病に犯され、それゆえに
徴兵検査にも漏れてしまう。
息苦しいほどの濃い血の繋がり。その中で迫害される日々。
繊細で、利発だった辰男の心は少しずつ壊れていく。

実際に起こった「津山三十人殺し」を題材に描かれたこの作品は、序章と終章以外
各章に神様の名前が付けられています。
お森様・サネモリ様・さむはら様・提婆様・荒神様。
それぞれの章を、村人が辰男を見ているというスタンスで描かれています。
ある者は辰男を疎ましく思い、ある者はある種の敬愛を持って接している。
それらの視線の先に居る辰男は、しかしすでに彼らに見切りをつけており、
何も受け付けない頑なさを崩そうとはしない。
その姿勢に、鬱積した感情や性が絡み合い、後戻りできない結末へと突き進んでいきます。

始めは足首までしかなかった冷たい沼の水。
気が付いたら腰まで浸かっていて、もう、抜け出すことが出来ない・・・・。
そんな種類の恐怖をこの作品からは感じました。
神が宿ると言われている森よりも、辰男の心の闇が深くなった時、この事件は起こった。
目に見えない闇だからこそ、読者を震え上がらせる恐さがあるのだと思いました。
うぅぅん。うなされそう。

個人的には提婆様の章が一番好きです。
かつての辰男を彷彿とさせる繊細な少年・治夫の視点から描かれた辰男の姿。
治夫との関係の中で辰男の優しさが感じられる分、救いがなくて悲劇的。
でも何故か引き付けられるストーリー展開です。

恐いのが好きな方は是非是非読んでみてください。
本当に恐かった!でも病み付きになりそうです。


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