『悦びの流刑地』 by 岩井志麻子 [Books 作家別_あ行]
ドロドロした作品。(また岩井ファンの友人に本を頂きました!)
岩井志麻子さんの本って嫌だなぁって思いながらも読んでしまうんです。
セクシャルな部分が多くて辟易する反面、ストーリー展開にはそんなシーンも欠かせない。
そしてその展開がどうなるのか楽しみで、読み進めてしまうって感じです。
時は昭和初期。
貧民窟に暮らす盲目の弟は美しい姉が勤め先の料亭から無断で持ち帰る女作家の
書き損じ原稿を唯一の楽しみにしていました。
小説の盗み読みはやがて虚構世界が入り込み、淫靡でドロドロとした幻想にと導かれます。
そして小説がついに結末を迎えるその時・・・・。
少し前にやはり友人から譲り受けた岩井作品を続けざまに読んだ経験からか
今回はなんとなく結末が見える形での読書でした。
それでも、自分が想像している結末が合っているかが気になって気になって。
そして読み終わった時、なんだか「やっと開放された」という気持ちになりました。
先にも書きましたが、読んでいる間決して良い気分ではないんですよね。
個人的にはセクシャルな部分もそんなにのめり込めないし。
ただ何かに囚われたように読んでしまう。
早く終われ、早く無かった事にしたいって思いながら目が離せないんです。
この作品で一番印象に残ったのは姉が弟の名前を呼ぶ部分。
「由紀夫ちゃん・・・」っていう一言の声色まで聞こえてくるくらいに頭に残ります。
貧困と醜悪。性と狂気。
うぅぅん。ファンではないけれど、岩井志麻子さんの頭の中って凄そうだ。








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