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『喪失』 by カーリン・アルヴテーゲン [Books 海外]

喪失

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会社帰りにタイトル買いしてみた1冊。
ハズレが多いギャンブル的衝動買いですが、これが面白かった♪

両家の子女として育ったシビラは10年以上ホームレスとして暮らしています。
その暮らしを彼女に選ばせたのは、我が子を理解しようとしない両親との軋轢。
ホームレス生活の厳しさから衰えてはいるけれど美貌の持ち主であるシビラ。
ある時自分が騙した成金男が殺害されるという事件に巻き込まれます。
その上、様々な証拠からシビラは無実の罪を着せられそうになってしまう。
社会的に「無い物」とされている存在の彼女は逃げて逃げまくります!
だって味方なんて誰も居ない。
心や体を休める所なんて、どこにもない。
紆余曲折の後、たった一人だけ味方を見つけたシビラは自分の存在を守るため
事件の真相に迫って行きます。

事件の真相に迫る展開が早くって、もうドキドキでした。
四面楚歌状態の中で力強く頑張るシビラの生命力が魅力的。
けれどホームレスになった経緯に見る彼女の心の繊細さや
育った町や家庭の環境がちょっと心にチクッと来ます。
お話の途中で様々な家をシビラが訪問するのですが、イチイチその家屋について
「成金趣味!」などと上流階級的な文句をたれるのが悲しい。
自由を求めて、ホームレスにまで落ちぶれているのに、身に染み込んでいるプライド
シビラをそうさせている気がして、切なかったです。

事件を切り抜けて、自分なりの「存在」を取り戻すと同時にシビラは
本当に希望していた自分の人生を歩み始めます。
小説と分かっていても、その先の彼女の人生に幸多かれと思わず願ってしまいます。
それだけ入り込んで読んでいたって事なのでしょうね。
海外のお話にアレルギーがなかったら、是非読んでもらいたいミステリーです。


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コメント 3

kakasi

MinMinさん、こんばんは。
こちらも今年初コメントですね。
遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。

カーリン アルヴテーゲン、僕はとても好きですよ~
だけど、これを読んで、なかなか次が出ないので忘れかけてました。
そして調べてみると、3冊目がどうやら出ているみたいです。
久しぶりのこの作者の本が読みたくなりました。
by kakasi (2007-01-08 01:29) 

MinMin

kakasiさん。今年もよろしくお願いします。

この本、とっても面白かったです。
スピード感があって、ハラハラドキドキしました。
個人的にはシビラを助ける少年が大好き。
あの度胸、そして行動力!将来大物になりそうな予感です。
シビラとの距離感も好感が持てます。
お互いに踏み込み過ぎそうになると、軽く突き放す感じが良い♪
ベタベタしていなくて、でもお互いを尊重しながら事件の真相を
突き止める姿は格好良かったです。

3作目が出るんですね!期待しちゃいます♪
Minはまだ1作目を読んでいないので、それまでに読んでおかなきゃ!
by MinMin (2007-01-08 07:51) 

カーリン・サポーター

MinMinさん、はじめまして。
kakasiさんからトラックバックさせていただきました。
この『喪失』、私がシビラだったらここまでできるかなあ、最期は封筒を……?
この読後感、やっぱりカーリンさんには感服させられますね。
by カーリン・サポーター (2013-06-05 06:23) 

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